塾式COSMO

 

ドアを開け、私たちのいるリビングに入ってきた。表情は重い。

   「私、東大に……」とゆっくり言いかけた・。「落ちた」という声を予測した。ところが意外や意外、

                                  「合格した」と言って、泣き出したのである。

『娘が東大に合格した本当の理由~高3の春、E判定から始める東大受験~』(著:隂山英男・小学館101新書・200812月・ISBN978-4-09-825010-3)より。

みなさんこんにちは、講師の栗原です。

今日の紹介する本は、あの「隂山メソッド」・『百ます計算』で有名な隂山英男氏の次女が、東大受験を決意してから、2008年春の合格発表日までの顛末を綴っ会心の一冊。

隂山英男氏は現在立命館大学教授・立命館小学校副校長を兼任、これまで公立小学校の校長や学習指導要領づくりにも携わってきた。

その名が世間に知れるところとなるのは、前述の「隂山メソッド」でしょう。読み書きや計算の徹底的な反復と「早寝・早起き・朝食」を基本とした生活改善により、学力を伸ばす指導方法のこと。

教育を論じながらも多忙な生活により、家族に多大な負担をかける。「~メソッド」を提唱し、全国の児童・生徒の学力向上を願ってきたが、氏本人の子供はどうだったのだろうか?

本書はそんな「学力のカリスマ」の舞台裏が、次女の東大受験を中心として語られる。

二部構成になっており、第一部は隂山氏が東大受験のなんたるから「我が家の隂山メソッド」まで幅広く娘の受験を綴る。第二部は次女本人の手による合格体験記。現役での失敗から合格発表日までの格闘を綴る。

「東大なんか興味ないし~」と思う人でも実は人事ではない。第一部では首都圏の受験事情や、中高一貫教育の仕組みなどを最近のデータをもとに分析している。

なぜ勉強をするのか、勉強をするとどうなるのか。考えさせられる一冊です。