みなさんこんにちは、栗原です。
先日浅間山が噴火しましたが、『伊勢物語』八段にこんな和歌がありましたね。
信濃なる浅間の嶽に立つけぶりをちこち人の見やはとがめね
(訳:信濃にある浅間山に立つ煙をあちこちの人は見て不思議に思わないのだろうか)
「信濃」は今で言うと長野県のこと、「浅間の嶽」はもちろん浅間山のことですね。
『伊勢物語』の中で主人公の昔男はあることがきっかけで京都から、東国へ向かいます。その途中に詠んだとされるのが上の歌です。
昔男にとっては、東国の人は文化が違う外国人みたいなものです。この時代は京が都であり、京が常識なのです。
この歌では常識の通用しない東国の人を詠んでいるのです。つまり東国蔑視の念がこの歌の根底にはあるのです。
つまり、「普通だったら煙が山から出てたら不思議に思うだろうに、東国の人ってなんとも思わないのかぁ」ってな感じです。
京都の山といえば大きいものに比叡山がありますね。けれどもそれは活火山ではありません。だから煙の出る山なんて、京の人にとってはすっごくめずらしいんです。
それが今噴火したなんて平安の京の人が見てたらどんな和歌を詠んだでしょうね。