先日、私が指導している大学の空手道部で、学生が話していたことです。
「先輩(私のこと)、この前農場実習に行った時、農場の子ども達にからまれちゃいましたよ。いちばん困ったのは、いちいち、なんで?なんで?ってきかれて、答えに窮しました。」・・・と。
子ども達の「なんで?」「なんで?」の攻めに困った方は多いと思います。
そういう時はどうしたらいいのでしょうか・・・。
私だったら「なんで?」で応えます。「なんでそう思ったの?」「なんでそれに気付いたの?」と・・・。
子ども達はさも得意げに応えてくれます。
それに対して、「へぇ、そんなことに気付いたんだぁ・・・」と感心してみせると、もう子ども達は発明家にでもなった気分で、じゃあ、自分でしらべてみるよ・・・という展開になるわけです。
子ども達の「なんで?」は自主学習のチャンスです。
また、それを深めていくのは辞書や百科事典だったりします。自分から事典をひくようになると、子どもの学習意欲はぐんぐん伸びて、それがきっかけで学力アップなんてことにもつながります。
どうか、「なんで?」と子どもがつぶやいたら、子どもの意欲が引き出せるよう導いてください。どんな小さなきっかけでも、子どもが育つ環境はつくれると信じています。
先日、算数が苦手でどうしても算数ができるようになりたいと、体験授業に参加してくださった6年生のMちゃん。彼女は「なんとかしたい」という気持ちが強く、授業態度も真剣です。
彼女のように、すでにモチベーションが高い場合は、加速度的にのびる力を持っています。Mちゃんが意欲をさらに高め、算数が好きになり、自信を持って卒業できるよう、私のほうでもいろいろ工夫して行きたいと思っています。一緒にがんばっていきましょうね。
最後に、私が最近読んだ本をご紹介します。「ヒットラーのカナリヤ」という、今年の8月に日本語訳が出たばかりの新しい本です。先日読んだ「アンネ・フランク」に続く、第二次大戦中の話で、これはデンマークで同じようにユダヤ人が迫害された時、命がけで仲間を救ったデンマーク人の話として、実話をもとに書かれたフィクションです。13歳の少年が、兄の影響を受け、心配する家族に反発しながらも危険を省みず、友だちを救うために、いろいろ活躍していきます。最後には周りの人の顔色ばかり伺っていた気弱な少年が、強くたくましくなっていく、なんとも心が強くなる本です。しかし、そこにはまた別のメッセージが入っていました。
「すべてのドイツ人が悪人で、すべてのデンマーク人が善人だったわけではない」ということです。生死を分けた危険な判断を下さなければならなかったとき、「その違いを見極めるのは易しいことではなかった」と著者は最後に言っています。私たちは果たして、その確かな目を持つことができるのでしょうか。