塾式COSMO

みなさんは「火事場の馬鹿力」ということばを聞いたことがあるでしょうか。おそらく多くの人が聞いたことがあるかと思います。

極限状態に陥ったとき、人間は途轍もない力を発揮することがある、という意味になります。

 

しかし、私はこの言葉はあまり人に積極的に紹介するべき言葉ではないと考えています。こんなことを言うと不思議がる人もいるかもしれませんが、じつは「火事場の馬鹿力」という言葉を真に受けすぎて依存してしまうことは危険が伴ってしまいます。ひとつお話を紹介しましょう。

 

…ある時、一人の女性が運転する車に少年が下敷きになってしまいました。その女性は少年を助けようと、無我夢中に自分の車を持ち上げようとしました。すると、一人の女性の力にもかかわらず、何と車が持ち上がり、少年は無事に助かることができました。しかし、車を持ち上げた女性は、のちに病院に運ばれ、両足の大腿骨が骨折していたことが判明しました…

 

この話、嘘か本当かは残念ながらわかりませんでしたが、少なくとも火事場の馬鹿力のリスクはわかってくれたかと思います。

 

実は人間の脳には一種のリミッターが存在しており、限界以上の力を発揮して、かえって自らの体を壊さないようにしています。火事場の馬鹿力は、そのリミッターを解除することにほかなりません。しかし、それは自分の体に多大な負担をかけることと同義であり、大きな代償を伴ってしまいます。それに加えて、仮にそのような状況に陥ったからといって、必ずしも大きな力を発揮できるとは限りません。火事場の馬鹿力とは、即ちハイリスク・ローリターンな力なのです。

 

重要なことは「火事場の馬鹿力に頼る必要がないレベルに地力を付ける」ことです。毎日コツコツ地道な努力を続ける意味とは、リミッターが破壊され、その代償として自らを破滅に陥れることのないようにするためなのです。地道な努力の意味、そして価値が分かったところで、ではその努力をしていこうではありませんか!

 

これから受験生にとっては勝負の冬を迎えます。安定した地力こそ安定した成績に直結しますよ!!