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総合型選抜は合格しやすい入試ではありません・・・金田

こんにちは、金田です。

今回は総合型選抜についてお話させて頂きます。

皆さんの中に、いわゆる上記の入試は楽で受かりやすい入試だと思っている人はいませんか。

もちろん、定員割れして生徒募集が厳しい大学では実際に入りやすい入試になっています。

しかし、志願者が多い人気大学はそうではありません。

なぜ大学は総合型選抜を行うのか。主な目的は次の二つです。

a.優秀な学生の早期確保

b.科目試験では判断できない学部・学科に対する意欲や適性・入学後の可能性などを見極める

 

aは出願条件の厳しい入試方式で行われています。それまでの実績が判断の中心になりますので、受験出来た時点で合格の確率はかなり高くなります。

問題はbです。つまり、合格するためには他の受験生より意欲・適正・可能性が高いことを示さなければなりません。

以下にかつて私が何度も生徒に見せられた志望理由のよくあるパターンを示します。

「私は高校では野球部でした。1年生では補欠でしたが2年生からレギュラーになり、ポジションはショートでした。2年生の夏の大会では地区予選で負けてしまい、大変悔しい思いをしました。チームメイトと一丸となり、練習を頑張り、最後の大会では県大会に出場することが出来ました。部活では努力することで人は成長できるということと、大切さとチームワークの大切さを学びました。貴学を志望した理由は、貴学の歴史と伝統にあこがれ、入学したいと思ったからです。経済学部を志望した理由はITベンチャー企業に興味があったからです。大学に入学後は経済学を誰よりも努力して学び、卒業後は会社を経営し社会に貢献したいと考えています。」

これを見てよく書けている、と思った人は相当甘いです。

ただ、頑張りますとか、部活を頑張りました、だけの内容で合格すると思いますか。

そもそも肝心の経済学部に入り会社を経営したいことに対する具体的な内容が全くありません。

bタイプの総合型選抜は本来未来志向の入試です。合格するためには、最低限以下の内容が必要です。

①自分が学ぼうとしている分野についてどれだけ知識がある(調べている)のか。

②大学に入って具体的にどのように学び、どのように行動するのか。

③大学を卒業した後、どのように社会で活躍していくのか。

以上を「頑張ります」とかの根性論でなく、具体的にかつ数値の裏付け込みで説明する必要があるのです。

それには膨大な資料を調べ、内容を精査し、自分の将来について説得力のある計画を立て、相手に伝わる構成で説明する準備をする必要があります。

また、大学の志望理由も、もっと具体的に書かなくてはいけません。まず、大学のパンフレット・HP・歴史・その他文献を調べ、大学のアドミッションポリシーを理解したうえで、惹かれた部分を書くのです。学部についても、どんな研究室があるのか、どんな学問分野を学べるのかを調べたうえで書きます。

そして、部活について触れたいのならば具体的に何をどのように頑張って、どのような成果が出たかを語る必要があります。

いや、上に「野球をチームメイト一丸となり練習して頑張って県大会に行った」と書いてあるよ、と思った方。浅いです。

チームや個人にとって何が課題だったのですが。その課題を克服するためにどういう計画を立てたのですか。その計画によってどのような練習をしたのですか。結果としてどのような体力的・技術的向上が得られたのですか。どれぐらいの時間をかけてどれぐらいの期間行ったのですが。成果が出たという数値的根拠はなんですか(ランニングやキャッチからスローイングまでのタイムなど)。

現状を分析し、課題を見つけ、それを解決するための計画を立て実践し、結果を残してことを示すこと

が出来たのならば、それは確実にプラス評価につながります。それが示されないならば、ただ練習してたまたま県大会に行けたと解釈することもできてしまうのです。ですから、その裏付けを語れないのならばアピールポイントにならないのです。

先に書いたような志望理由書を出しているようでは、しっかり準備をしてきた受験生には全く勝ち目はありません。

合否を競えるレベルにするためには膨大な時間をかけ志望理由書を作り、それ以上の内容を面接時に伝えられるようにする必要があるのです。さらに、小論文の練習もしなければなりません。

正直、普通に受験勉強したほうがはるかに楽です。

どうですか。これでも総合選抜入試を受けたいと思いますか。

それでも覚悟があるのならば、ぜひ相談に来てください。